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それは分断か、希望か [ROCK]

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ジェーンズアディクションの解散ツアーが起源となった、グランジ、オルタナティヴロック好きにはまさに水戸黄門の印籠のようなこのフェス、ロラパルーザ。ニルヴァーナがヘッドライナーを務める予定だった1994年は、出演キャンセル発表翌日にカートコバーンの死去が報じられたことでも有名である。
今年はフーファイなどをヘッドライナーに行われたが、シカゴの保健当局の発表では参加した38万人中COVID-19感染は200名程度で、このフェスは(現時点では)スーパースプレッダーにはなっていないとのことであった。参加者のうち90%はワクチンを接種していた。

ヨーロッパでは店に入ったりライブに参加したりするのにいわゆるグリーンパスが必須になってきている。ワクチン二回接種の証明書か、72時間以内のPCR陰性証明。もちろん反対の声も大きいし、これが本当に正しい選択なのかはわからない。

何度でもいうが、俺はエッセンシャルワーカーで、かつロックに救われた人間だ。ライブができないロックミュージシャンの気持ちは、痛いほどわかる。ライブ再開におけるデイヴグロールの叫びには心から泣いた。だからなんとかしたい、でも、少しでも気が緩めばあいつらは襲ってくる。

日本最大のロックフェスが今年も中止となった。主催した代表のコメントに俺はショックを受けた。そこに書かれていたのはある団体への間接的な非難であった。予想通り、一時その団体がいわゆる<炎上>した。
テレビに連日映っているその団体の上部組織は、確かに俺たちの表向きの代表かもしれないが、俺たちの本質はそこには全くない。俺の仲間たちは毎日COVID-19と戦っている。そんなことはマスコミは絶対に報道しない。はっきり言ってつまんないからだ。仮想敵をつくること、それがすべてなのだ。そしてコメンテイターという名の素人は、わかりやすい敵を見つけて大喜びだ。そこを非難しておけば世間はとりあえずは納得しそこに誘導されるからだ。

、、、、、、クソだろ。

幸い、できることを一生懸命やることで、頼ってくれる人達と周りの人達は俺を理解してくれている。

できることをやるのなら、フェスを行うならグリーンパスしかない。COVID-19に勝つにはそれしかない。悔しいが、それでも人類は進化し、科学が世界を救えるかもしれないのだから。100年前のスペイン風邪とやっていることは同じだと言われないためには科学の進化しかないのだ。科学はその昔戦争の道具となり人類を不幸のどん底に突き落としたが、それでも救われることだってたくさんあったはずなのだ。思考の根底には科学的考察が必須なのだと信じたい。それが人間だから。ただ科学的に割り切れない感情に支配されるのも人間であり、俺を救ってくれたロックは、そんな感情が最も重要な音楽なのだ。その狭間で悩み苦しむのも人間であり、その両方をわかっているつもりの俺が、今必要とされている存在価値なのだと勝手に思っている。