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美しい人 [ROCK]

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デビューした時からずっと、彼はロックスターであり、本当に美しい人だった。どんなファッションでもかっこよかった。そしてそれに勝るとも劣らない、先鋭的で革新的な音楽を創造する人だった。今では彼の最高傑作とも評される<LOW>を発表した時に当時もっとも影響力のあった日本の音楽雑誌(ロッキングオンではないよ。あの当時ロキノンはメインではなくそこではない真実だったから)が5段階中の星3つしかつけなかったのを思い出したよ。俺は当時中学生で、渋谷さんのFM番組で<speed of life>と<ワルシャワの幻想>2曲のインストを聴いてえらく感動してたから、この雑誌の評価にマジで憤慨したのを覚えている。 

もちろん、時代はちゃんとこのアルバムを評価して、今に至る。

コアな彼のファンはもしかしたら恥部みたいに言うのかもしれないが、俺が大学生の頃MTVが全盛期で、渋谷のロックバーでダブルデートしながら流れていたのが<let's dance>と<china girl>だったから、このアルバムも大好きだった。要は彼のアルバムのほとんどは俺にとってリアルだったわけだ。

でも、最近は正直ほとんど聴いてなかった。10年ぶりの<the next day>も、発売されて1年くらいは興味もわかず、聴かなかったし。半年くらい前にたまたま聴いてみて、そのクオリティにびっくりしてたところへの、たたみ込むようなニューアルバムの発表と、今回の訃報だ。

当たり前だが、世界中が彼を失った悲しみに包まれ、彼のアルバムが売れまくっている。俺も<blackstar>はアマゾンで手に入らず、ダウンロードした。ジャズ系の新進気鋭のミュージシャンと、生き生きとした新しい音楽を奏でている。生の、ライブの、感触だ。そこに彼がいる感じ。

永遠の輝ける星になるまで、寸分の隙もなく完璧にかっこいいロックスター。 それはラストアルバムのクオリティも同じだし、なくなる2日前に撮られたというスーツ姿の笑顔の彼もそうだ。

レミーに続いて、またこの言葉を使わなくてはいけないのが本当に残念だ。

R.I.P.

DAVID BOWIE.