SSブログ

ジョンとナヴァロ [Me&My]

JohnFruscianteAugust2006.jpg
DaveNavarroJanesAddictionPW241111-720x480.jpg
ミーマイ次回ライブに向けての新曲算段。一曲はレッチリ定番の名曲Californicationで難なく決定。もう一曲は禁断のデイヴナヴァロ期からShallow be thy game。このナヴァロ参加の唯一のアルバム<One hot minite>、レッチリのコアファンからはえらく評判が悪く、かつメンバーも黒歴史にしているようでその後ジョンが復活してからのセトリにもほとんど入ってない。
俺がレッチリを知ったのはたまたまで、ブラッドシュガーのアルバムを他のバンドとまとめ買いしたのが最初。でも全然琴線に触れなくてそのまま放置。
その後ジョンが脱退してナヴァロが加入。俺はOne hot、個人的にすごく気に入って結構聴いていた。特にアルバム前半。ナヴァロのダークな世界観が当時の俺にずっぱまりだったのかも。ああ、今でもこの辺は同じだな。レッチリは好きだけど、ダークとか黒とかからはだいぶ離れているからね。
あ、でも、その後ジョンが復活したころ、それまでジョンが出していたソロアルバムを聴く機会があって、ナヴァロとは全く異なる別次元のダークさに魅了された。そこからだ、俺がレッチリを溺愛するようになったのは。タンスの肥やしになっていたブラッドシュガーを引っ張り出してヘヴィロテ。
ジョンのダークさというのはそこにナルシシズムが全くないこと。ナヴァロのそれはいい意味でナルシシズムに溢れている。だって、あんなに美しいんだもの。どんなにダークでも、自分を美しく魅せる部分は捨てられないのだ。ジョンがヘロインにハマりまくっていた最初の脱退後は歯がボロボロに抜けゴミためのような部屋にいたジョンを見て、フリーは<ああ、こいつは死ぬんだな。>って思ったらしい。そこでジョンは音楽を作り独創的な絵画を制作していたのだ。そのころのジョンにとって重要なのは自分の見た目とかではなく、自分の内面から滲み出てくる芸術だけなのだから。
ナヴァロのダークさはそういった方向ではない。実はレッチリはメンバーや近しい友人の死、メンバーの精神的疾患など、恐ろしいほどのダークさを持っているバンドなのだが、なぜかそれをアンソニーとフリーのキャラクターがかき消してくれる。アンソニーもフリーも常人には考えられないくらいのきつい経験をしているのに、だ。この二人にはどんな辛さも笑い飛ばしてポジティヴに行く、というパワーがある。俺だったらこの状況ならひねくれてネガティヴに進んでそういった作品を作りまくるだろうな。どっちにしてもこのレッチリのイメージとナヴァロの美学が融合するはずもないのだけれど、それでもこのアルバムはできてしまったのだ。そんな不安定な美しさがこのアルバムにはある。

Shallow be thy game、やってみるぜ。