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ダークサイド [MOVIE,ART&TV]

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監督のマットリーヴスがニルヴァーナのSomething in the wayを聴きながら脚本を書いたという新作バットマン。カートコベインをモデルにしたと公言している。元々バットマンというキャラクターは正義と悪の狭間で悩み苦しむ煉獄のダークヒーローなわけで、特にクリストファーノーランの永遠の傑作3部作はそこを根底に置いていたわけだが、(ダークナイトでアルフレッドがブルースに語る、ジョーカーの理解できない悪についての解説は最高。)そこをダークサイドに思い切り振ったのがこの新作、ザ・バットマンなのだろう。

クリスの3部作、特にダークナイトとライジングはバットマンと、ヴィランであるジョーカー、トゥーフェイス、ベイン、ミランダテイトとの戦いは複雑で混沌。そこからは、いわゆるステレオタイプの分断はわかりやすいが現実には全くマッチしないという事実が浮かび上がってくる。COVID-19禍やウクライナとロシアとの紛争を見ていれば言わずもがなだ。

、、、、、ダークサイドに堕ちるのは簡単だ。しかしそこから踏みとどまり、自分が<正義>、<善>と信じる何かを心に据え付けながら生きていくことこそ大切なのだときっと思うのだろうな。これを観たら。

あのジョーカー以来、映画館でちゃんと観たくなる作品だ。